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本ブリーフィングは、液化天然ガス(LNG)海運業界を取り巻く法的・規制的・財務的環境が急速に変化する中で、LNG運搬船隊の拡大を進める日本の海運会社が直面するリスクを分析するものである。
本文書は、気候ソリューション(Solution for Our Climate: SFOC)が2025年に発表した報告書『No Room for More – LNG海運拡張による気候・金融リスク』を基に、気候訴訟の動向、人権に関する企業の説明責任、国際海洋法、サステナブルファイナンス・フレームワークについて、法的観点から詳しく分析している。
Executive Summary:
Key findings:
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Executive summary
LNG海運の拡大は、もはや低リスクな商業活動ではない。船隊の急速な規模の拡大、気候目標との不整合、投機的な新造船発注の増加により、気候訴訟、座礁資産、財務損失へのリスクが高まっている。
同時に、裁判所、規制当局、国際機関は、化石燃料事業に関連する気候への影響や人権侵害に対する企業の説明責任を一層強化しつつある。
近年の気候訴訟、LNG事業に関連する人権調査結果、ならびに国際海洋法における最近の法的整理を踏まえると、信頼性のある移行戦略を採用しない限り、LNG運搬船への継続的な投資が重大な法的・財務的責任を招き得ることが示されている。
Key findings
LNG海運の拡大は気候目標と整合せず、座礁資産リスクを高めている
気候訴訟は拡大しており、企業の注意義務違反、グリーンウォッシュ、移行リスク管理の不備が問われている
LNG運搬船は、中立的な輸送手段ではなく、化石燃料拡大を支えるインフラとして捉えられつつある
LNG事業に関連する人権問題は、ESGおよび法的リスクを一層深刻化させている
国際海洋法およびサステナブルファイナンス・フレームワークが強化され、海運会社および金融機関に対する規制・財務リスクが増大している



